すぬぺ自由帳

気がついたらどこかにいるやつ。

北海道大移動の考察

そういえば総移動距離とか正規運賃だといくらなんだろうという疑問が一年を振り返っていたら湧いてきたので調べてみました。

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調査をするのはこの記事たちです。ひとまず北海道フリーパスで移動した距離のみを算出してみましょう。

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このようになりました。あくまでも「北海道フリーパスで移動した距離と正規運賃」を算出しただけです(釧路~釧路湿原間の指定席は別に購入したため発行回数に含まず)。販売価格が¥26230(令和元年7月当時)、正規運賃は49410+23590=73000となるので販売価格の2.8倍くらいの移動と特急料金などをこのとき使ったということがわかります。

次に距離のほうを見てやると2805.7kmになりました。ちなみに指宿〜旭川(指宿枕崎・九州・山陽・東海道・東北・北海道新幹線・函館・室蘭・千歳・函館線経由)が2809.6kmらしいです(札幌〜白石の重複をどう扱っているか不明)。北海道をだいたい一周したらこの距離になるの恐ろしいですね。なお、東鹿越〜新得のバス代行区間は鉄道線経由の距離を出していますので実際の距離とは多少異なります。

 

さて、駅すぱあととヤフーの乗換案内で見てみると豊富駅から羽幌ターミナルまで106.7km、本社ターミナルから留萌駅前まで53.3km(経路によって距離が違うため長いほうを記載)とあったのでこれを足してやると2965.7kmとなりました。沿岸バスも10月に新ダイヤに切り替わっており当時の情報はわかりません。これで一応形にはなりましたが、総移動距離という観点だと宗谷岬に行ったりしているのが未集計になるのでそのへんも加味していきます。

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距離がわかるものはすべて出しました。ホテルの送迎・タクシーと乗換案内に出なかった阿寒バス・網走バス・道南バスは欠測とした結果3225kmとなりました。枕崎〜稚内(経由は宗谷本線を追加・条件は同じ)が3111.1km、北海道本島の海岸線距離が3066km(出典:国土交通省 水管理・国土保全局 海岸統計 平成24年度版)となるので北海道一周以上の距離になりました。

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最東端であるところの東根室駅。

次に問題になったのがどの順序で攻めていくかという問題です。今回は札幌→富良野→釧路(↔︎根室)...と進路を取りましたが、逆打ち(札幌→留萌→豊富→稚内...)という経路ももちろん可能です(6,7日目はこれとは別に予定を立てたため考慮しない)。とりあえず組んでみて接続の良し悪し、現地のホテルの相場などを勘案して選択をしたというだけです。少なくとも沿岸バスの時刻は変わっているので現在あてにはなりませんが。

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沿岸バス。 SNS戦略がうまい会社として一部の層には知られるが、本社ターミナルから痛車が出ていくところを見かけてしまったのできっとそういうことに違いない。

 

さらなる問題が費用のなかでわりかし高くついてくるのが宿代です。函館・札幌・旭川くらいであれば大手ビジホがあったりしますが、近年のインバウンドで割と早くに埋まってしまったりすることも多いです。オタクの寝床としてご利用される機会の多い快活クラブも札幌市内を除けば旭川・釧路の郊外の道路沿いにあるのみです(年末に北見郊外にもできたようです)。ほか、民宿とか探してどうしても見つからない場合は値段を諦めコスパを求める(川湯温泉の場合)といった策を旅程と摺り合わせるなど取捨選択を迫られます。快活、ホテル、快活、海員会館、快活×2で¥24000ほどとなり、ホテルを抜けば1万円を割るか割らないかぐらいまで体力を犠牲に圧縮することができました。

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川湯温泉の廃ホテル。

 

そして、バスなど列車以外の交通費¥11000弱を足してやると約¥61000になります。いくら移動手段と寝床があっても数日の生存が精一杯です。ここから食費がかかってきます。コレが全くあてにならなく、極限まで安くあげようとする派と、多少高くついても地場のものを食べたい派に大別できます。自分は圧倒的後者なので1食に平均千数百円くらいは平気でかかっていたでしょう。集計したところ1週間で¥24000ほどでした。これを足すと約¥85000になりました。

きっぷの本体価格が¥26000ほどなので総費用の2/3ほどが食費や宿泊費といったきっぷ以外の経費に飛んでいきました。これは由々しき事態ですが、6本100円のチョコスティックパンやうまい棒、冬季以外であれば野宿などで圧縮しようと思えば可能ですが、ヒグマやチンピラが出てきても知りません。ネカフェやカラオケがあればかなり圧縮することはできますし、稚内の海員会館は素泊まり4000円ほどだった記憶があります。

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函館の寿司。

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ノシャップ岬のウニ(海鮮)丼。どちらも3500円ほど。

 

ダラダラと書き続けてもマンネリ化してくるのでこのへんで終わりに持っていこうと思います。北海道フリーパスを7日間使うということに関しては、あくまでも期間が7日あるというだけで乗り潰し目的などで使い倒すスピリットしかないここの人のようなことはせず、「1~4,7日目は使うけど5,6日目は使わない」とか「4日くらいしか使わないけど通常運賃よりこちらのほうが安くなるから買う」といった使用方法が現実的のように思えます。丸々使った結果雪だるま式に食費やらが膨らんでいきますので。また、道内には鉄道で行けない(行けなくなった)土地も多く、このきっぷに過度な依存をしてしまうと北海道の内側まで入り込めないので、バスやレンタカーといった他の手段と併用するのが理想といえます。

例えば千歳や札幌から根室まで列車移動して車に乗り換えて中標津や知床方面に寄ってから網走で再び列車に戻る、釧路⇔根室の片道をバスにしてみるとか、今回実践した留萌線に豊富から沿岸バスでアクセスするといった方法などが考えられます。長大な盲腸線をただ往復するだけではつまらないからと違う経路を取った結果、また違う風景やモノが見えたと思います。

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旧羽幌線の遺構(初山別付近)。